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テレ娘。

「テレビで見かけた娘。さんたち」 略して、テレ娘。 テレビ好きの目線から、画面に映った娘。さんたちについて触れます。

※ことわりなくツイッターの発言をお借りする場合があります。不都合がありましたらコメント欄にてお知らせください。

『魁!ミュージック』で叶えられた、モーニング娘。の泡沫の夢

Variety
『魁!ミュージック』で叶えられた、モーニング娘。の泡沫の夢 - テレ娘。
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モーニング娘。'16がフジテレビ『魁!ミュージック』(2016.05.01放送)に出演すると聞いたのは、放送の3~4日前だったでしょうか。しかも大縄跳びだとか。

ちょっとクラシック過ぎるかなあと苦笑しました。テレビで大縄跳びで団結を……って、やり尽くされた感があります。散々『ヘキサゴンII』でやって、『FNS27時間テレビ2012』でいいともレギュラー全員で跳んだあたりでコンテンツとして終止符が打たれた感じ。

実際のオンエア自体も、「凄いもの見た!」というよりファンの親目線でよく頑張ったねえと、GWの狭間にしみじみ思えるような映像で、特段話題になることも無かったんです。

が、

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やっぱり大縄跳びを見ると過去の娘。が思い出されるところも多く、あらためて振り返ると、実はとても意義のある企画だったかもしれないと、後からじわじわと感じています。

 

 

モーニング娘。×大縄跳び

 

娘。が全員で大縄跳びをするのは、長いスパンで見れば、ある意味恒例です。

 

娘。の大縄跳びの歴史

ハロモニ。』やFCイベントでも何度も挑戦しているかもしませんが、ここではテレビで目立ったものを3つ紹介します。

2003.01.01 新春かくし芸大会

放送40周年に華を添えるべく、番組のオープニングに晴れ着で40回跳んで「かくし芸、始まるよー!」と言うお役目のはずが失敗を繰り返し……という壮大なコントが繰り広げられました。

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オープニングを飾れず別スタジオでやっていたので番組中に何度か中継が入るもダメ、というところまでは台本ですが、エンディングで出演者が揃うメインスタジオに乗り込み、本気の一発勝負で見事成功をおさめます。

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2003.10.04 めちゃイケ 岡村女子高等学校体育祭

オールドファンなら、まずコレを思い出したのではないでしょうか。体育祭の演目の最後、全員で50回クリアするまで続けるというもの。

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「クソ女」を決める企画のはずが、繰り返し挑戦するうち、娘。の団結を確認するという趣旨に変わっていき、卒業を発表していたなっちが疲労困憊の戦友・飯田リーダーに声をかける場面では、多くのファンが涙しました。

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2008.08.03 情報番組での舞台『シンデレラ the ミュージカル』PR

もう一つ。テレビ東京の情報番組『東京☆女子アナクルーズ』の中で、舞台の告知をする時間をかけて挑戦しました。この位置づけが今回に一番近いですね。

ルールは、選抜されたジュンジュン・リンリン以外の7人で12回跳べばOKというもの。*1

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整列して始める方式でなく、今回の挑戦と同様 順次外から入っていく方式だったのですが、どうしても入れないメンバーが現れ(笑)、企画が成立しないため、全員並んだ状態から始めるルール変更がなされました。

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※みっしげさん、岡女でも2回引っかかってましたよね…。

さゆヲタさんの正直なツイート(笑)。

この年の春に体力・筋力をアップさせたコンサートツアー『シングル大全集』を経ていたんですが、やっぱり慣れてないので苦戦していました。

 

超えるべきハードル

ともあれ、すでに実績のあるモーニング娘。なので、晴れ着で40回、屋外で50回クリアしてるなら一曲分ぐらいイケるっしょ♪ ぐらいの軽いオーダーだったかもしれません。

でも実際、前奏から1番のサビ終わりまで約1分半。1秒に1回のペースだとして90回、更に、順次入る方式なので、前の人が入った後 いっせいのせ で入ったとしても3~5回ずつ加算されます。

よって、1コーラスだとしても、先頭のメンバーは150回ぐらいが達成のノルマとして課せられていて、しかもこの挑戦を5セット繰り返したのです。

更に、回数をこなす体力だけでなく、順次入る方式では均等な間隔も跳びながら確保しなければいけません。

岡村先生「ちょっと前に行ってって、辻さんが」

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※整列して跳ぶ方式では、事前にこういった調節が行われました。

 

このように、与えられたハードルは実は決して低いものでは無いんですよね、冷静に考えると。

けれど、過去に実績あるしダンスに力を入れてる今のメンバーなら行けるっしょ♪と見られてしまう(スタッフにも、視聴者にも)。

これが、縄跳びにかぎらず、彼女たちが日頃から背負っている、「今もなお進化し続けるグループ」の見えない重圧なんだと思うんですよね。 

 

 

今のメンバーによる娘。大縄跳び Updated

 

よく見ると、時間が足りなかったのかスゴく詰め込んでるんですよね。いわゆる「獲れ高」が高かったのかも。

「よろしくお願いします」の挨拶も自己紹介もありませんでしたが、2003年のフジ・佐野アナや2008年のテレ東・繁田アナに当たる、今回2016年の進行役はフジテレビの榎並大二郎アナ。

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自ら「褐色の弾丸」というキャッチフレーズで売り込み、キャラを守るために日サロに通ってることを先日カミングアウトした、ちょっとおかしな一面を持つ彼は、一昔前の俳優のようなバタ臭い顔立ちと、それに見合わぬ弱腰な性格とのギャップで奥様層に人気です。

そんな榎並アナの目線を交えつつ、今回の企画を追ってみたいと思います。

 

企画説明「大縄跳び」

そんなわけで、第一声からいきなり本題に入りました。

榎並アナ「早速ではございますけれども、モーニング娘。'16を、鈴木香音さん、卒業されるということなんですね」

鈴木「はい、卒業します」

榎並アナ「是非最後にやりたいことがあるということなんですけど」

鈴木「そうなんですよ。メンバー全員で 大縄跳び をしたいんです!」

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そして早々に、今回のゲームの趣旨が伝えられます。

 

榎並アナ「今回は、みなさんの新曲『泡沫サタデーナイト!』を、みなさんが跳んでる時間の分、流します!」

娘。「えぇー!うれしい~」

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タイトル画面の後、すぐにざっくりルール説明。

榎並アナ「チャレンジは全部で5回です。跳んでいる間、全員が入って飛び始めてから、イントロがスタート」

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鼓舞する言い出しっぺ鈴木香音

さくさくと進められる中、榎並アナが作戦を聞くと、池袋サンシャイン劇場かと見まごう、芝居めいた訴えが始まります。

榎並アナ「作戦なんてものは、ちなみに」

鈴木あの、見て分かると思うんですけど、私、裸足なんですよ

榎並アナ「おー!ほほっ(驚)」

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娘。(ガヤ)「えっ!?」「あれ?」「なんでですか?」

鈴木みんな!靴履いてやるつもり?

※カメラに対して「おしり向けて悪いんですけど」と律儀にお断りを入れてました(笑)。

娘。(ガヤ)「うん」「はい」「可愛くやりたいもん」「汚くなっちゃうもん」「スタイルが…」「足よごれちゃう」

鈴木いや!あたし 一番足短いけど脱いでますからっ!

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※ペシッと太ももを叩きながら半ギレる(笑)。さながら、東なら上島竜ちゃん、西ならたむけん。

 

あまりの気合に笑いをこらえ切れない娘。の面々は、反論することもなくそそくさと従う。 

 

榎並アナ「おーっ、早速ですね~。気合が感じられますねぇ~。」

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※佐野アナの「あら、カメラさんちょっと右にパーンしてもらえますか。こ、紺野さん……?」に似たような、すっとぼけた現場レポ。

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榎並アナ「靴をみな脱ぎ捨てる!裸足のモーニング娘。が大縄跳びにチャレンジです!」

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この時点ではめっちゃ楽しそう。この先どうなるのかも知らずに……。

 

大縄跳びスタート!

鈴木「よしっ! まずは、亜佑美ちゃんから行きましょう!」

石田「はい!体力には自信がありますっ」※スッとプロフィールを入れるあたり、ソツ無い。

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石田が入ると、曲が流れてる間を表す、レコード盤のようなアイコンが画面に現れます。

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思い出しますね~。

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※2014年と1999年。いずれも曲を流すために体を張った娘。の歴史。

 

その後、順調に、小田→羽賀→牧野と入ったところで、榎並アナが異変に気づく。

 

榎並アナ「しかし、石田は大丈夫なのでしょうか!」

 

生田→佐藤と入っていくが、明らかに不安定になってきた石田。7番手の譜久村がタイミングをうかがってるところで引っ掛かり撃沈。

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榎並アナ「あぁ~っとっと。ぷーーー! 一回目のチャレンジは失敗ということで」

 

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※キツいチャレンジであることに気づいてしまった石田。

ここで鈴木が「失敗は成功のもとだから」とメンバーを落ち着かせ、ユルい感じでみんなが所定の位置に戻ろうとしたところ、、

石田「改善…!」

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石田「改善できますか!?」

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かなり体力が奪われることが分かった石田としては、ツッコまずにはいらない。

飯窪「順番決まってなかったから…」

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石田「決まってなかったのに跳ばせた!?」

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「はぁ~!?」と怒りをあらわにする。こちらも芝居調。系統的に『TRIANGLE』のサクラ姫ではなく、『LILIUM』のチェリーのような血気盛んキャラ。今にも飛び蹴り食らわせそうな剣幕です。

※でも、ちょっと笑っちゃう(笑)。

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榎並アナも茶化すように残念なお知らせを伝える。

 

榎並アナ「ちなみに今の、曲が1秒も流れていません。」

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でもまあ去年のXmasイベントでやってるとはいえ、やっぱりその場でつかむまでは大変なんだと思います。

上に挙げた『シンデレラ』告知の際も、先頭のれいながいきなりコケるところから始まり、みっしげさんが入れず、結果、ルールを変えてなんとかクリアしたわけで、やっぱり結構なハードルなんです。

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ここで曲が1秒も流れてない事実に呑気に笑ってた娘。さんたち。どんな改善をしたか定かでは無いですが、2/5回目以降も結果は伸びず、ナレーションベースでとんとんとんっと4/5回目まで失敗したことが伝えられます。

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※1回目6人→2回目5人→3回目8人→4回目4人

 

おちゃらけている場合ではないと、遅ればせながら暗雲が立ち込めてくる。

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ナレーション「追い詰められたモーニング娘。'16、ラストとなる5回目の挑戦。」

 

たぶん、ここがようやくドラマの始まりだったんだと思います。あの時のように。

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榎並アナ「参りましょう! 5度目のチャレンジです!」

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明らかにスイッチの入った顔つきに変わり、いざ勝負。

 

ラスト5/5回目の挑戦

これまでとは異なり、順調に全員が縄へ入っていく。その様子が早送り映像で流されたけど、かなりの回数跳んでましたね。

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最後の1回なので、11番手・飯窪も、12番手・鈴木も、入るのに慎重になってしまう。実況しながらそれを察する榎並アナ。

 

榎並アナ「さあ、鈴木の一押し!(飯窪さんの背中を押そうとしてる)あぁ行けない!まだ行けない! 飯窪行けるか!行ったぁ~! さぁ、あとは! あとは鈴木を残すのみ! ここに!ここに入れば…! 鈴木が、鈴木が入ったぁ~! さぁ、曲がスタートぉ~!」

 

……という実況が入れられるぐらい、縄に入るのに慎重になっていました。 

ほぼスペースの無い所に鈴木が体をねじこんだところで、この日初めて全員が揃う。

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でも、こういう時もこの方は基本的に笑ってます。そういう度胸の持ち主。

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※「爆裂お父さん」の企画で、座布団越しに顔を踏まれながらも笑顔。/ゼロテレビ『めちゃユル』(2014.08.30配信 *2

 

さて、いよいよ『泡沫』のイントロがスタート!

……と思っていたのだけど、もう跳び始めた時点でメンバーから悲鳴がもれてきてるんですよね。これはマズい。案の定、ほどなく佐藤が引っ掛かりチャレンジ終了。はぁはぁと肩で息をする娘。の面々。

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途端に、ものすごく生々しく息切れの音が聞こえてきました。和やかなバラエティ番組の映像が急にオフショットに切り替わったかのような錯覚

ここで思い出しました。番組冒頭で娘。たちが「魁!ミュージック、いえ~い」というタイトルコールをしてたんですが、大きな声を出したら音割れしてたんです。ロケ用のハンディ機材だからということなんでしょうかね。

この映像、ピンマイクをつけている榎並アナ以外は、反響しやすい屋内で集音用のマイクで現場の音を拾っているんですよね。縄跳びもするし。それ自体は特別なことではないんですが、これにより映像を編集する際、特定のメンバーの声でなく全体の音が入るので、一連を俯瞰で見る(俯瞰で聴く)ようなイメージになります。息遣いもがっつり入ってきて、急にドキュメンタリーっぽさが色濃くなってくるのです。

※「ハロ!ステ」なんかのYouTube動画で武道館公演発表みたいなサプライズがあると、ドキュメンタリー映像としてのインパクトが出ます。そんな状況。

生田

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小田・羽賀・工藤・尾形

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飯窪「Aメロも始まってなーい」

小田「歌、始まりました?」

榎並アナ「いえ、今はイントロのみです!」

 

メンバーからため息と苦笑いがもれる。

 

譜久村

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色気ももれる。

 

ここでリーダーからのお願い。

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※「あれ、リーダーなんだ…」と思ったけど、鈴木香音=リーダーの話は後述。

鈴木「リーダーからお願い事があります。これじゃあもう全然『泡沫サタデーナイト!』流れてないので、もう一回やらせてください!」

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卒業前にやり遂げたい思いで、グループを代表して頭を下げる。みんなもならい、鈴木は裏にいる大人の人たちにも頭を下げる。

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それを受けて、進行役 兼 審判から発表。 

榎並アナ「では……」

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(ごくり)

榎並アナ「参りましょう!延長戦です!」

※娘。一同、喜びの悲鳴。

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跳び上がって喜ぶ飯窪さん。だけど、先頭グループは喜びながらも疲れを隠し切れない様子。限界は確実に近づいていました。

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榎並アナ「さあ、円陣で気合を入れ直す! 参りましょう。大縄跳び、延長戦スタートです!」

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勝負どころの延長戦

颯爽と飛び込む、1番手・生田衣梨奈と2番手・石田亜佑美の両名。

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コンサートでアクロバットを披露している彼女たち。DVD MAGAZINEの体育の授業で、ともにドッジボールチームキャプテンを務め、短距離走の記録でも辻希美超えを果たした運動神経の持ち主です(参考)。

ここまで ゆうに100回以上跳んでいると思われる彼女たちですが、いざ本気の場面となると、弱音を吐くことはしません。そこが職人的なイキな部分であり、彼女たちの芯の強さの現れでもあると思います。

クロバットのためにコンサートのリハに早出で特訓してると聞いて、「大変そうだな」って思ってしまうけれど、きっと彼女たちにしてみれば、やらないことのほうが気持ちが悪い気がする。

……ここであんまり褒めるとスベリーズのキャラがブレるので、「きっと二人ともテレビに沢山映りたいから先頭を志願したに違いない!」と、一つ落としておきたいと思います(笑)。

1生田が入って一回も空けずに2石田も入り、3小田も続く。

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そして、4羽賀も。

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ここまでの4人は2回目以降ずっと先頭グループで固定。それでもハツラツと跳びます。続いて、5飯窪、6牧野、7野中と順調に入る。慎重かつ大胆な様子に目を見張る榎並アナ。

 

榎並アナ「おっ、速い!速い!」

 

8尾形は慎重に縄跳び師匠・鈴木の合図をあおぐ。絶対に失敗できない状況はみんなもちろん承知。

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実は体力測定大好きという9譜久村がさっと入り、昨年のクリスマスのFCイベントで苦戦していた10佐藤は真剣かつ慎重に。

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11工藤が入り、最後いよいよ12鈴木。

※やっぱり笑ってます。

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これまで以上に少ないスペースに再び体をねじ込む。ここで引っかかるわけにはいかない。

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榎並アナ入ったぁぁぁ~!!! さぁ、曲がスタート!イントロが!イントロが流れていく!」

 

本日一番の絶叫の榎並アナ。絶対に負けられない場面、最前・最後尾はもちろん、12人全員が精一杯高く跳ぶ。

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この時、掛け声は「1・2・3」のカウントアップではなく、「Yes!・we!・can!」の繰り返し。回数の勝負ではなく持久戦。ひたすら耐える覚悟で、チーム全員で自分たち自身を鼓舞していく(これが誰の発案なのか、ちょっと気になる)。

-- イントロを終えてAメロ開始。

榎並アナ「さあ!歌が始まった!歌が始まったぁ~!」

娘。「Yes!・we!・can!」「Yes!・we!・can!」

榎並アナ「次に目指すのはサビだ!次に目指すのはサビだ!」

娘。「Yes!・we!・can!」「Yes!・we!・can!」

榎並アナ「さぁ、Aメロを消化していく!」

 

-- ここで血気盛んな石田が跳びながら全員に声をかける。

石田ツラいのはみんな一緒だよー!

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ライブ中、「みんなが疲れている時こそ自分が頑張る」ことをモットーとする石田の呼びかけ。それに呼応するように、笑顔で跳び続けるメンバーたち。

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'15のツアーで体力的な難局を乗り越えてきた意地を見せます。縄跳びの跳躍は普段使わない筋肉かもしれない。けれど、どんなに疲れていても笑顔でいることに関して、彼女たちはプロである

この時点でBメロもパス。いよいよサビへ。

 

榎並アナ「行ったー!!サビに入ったぁ~!」

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サビの歌詞「日々のあれこれ 思い切って後回して」は、意味合いとして「日常のことは忘れて楽しもう」というメッセージだけれども、日々勝負の彼女たちには別の意味で当てはまるかもしれません。

結果を出さなければいけない場面では、明日以降をあれこれ考えて温存している場合ではない。やると決めたら全力を尽くさなければ意味が無い……いや、負けず嫌いの集まりゆえ夢中になってしまう、という言い方が正しいかもしれない。

 

十代の集中力は計算では説明できないものがあります。

数々の勝負どころで、娘。の集中力は結果を残してきました。

かくし芸の時もそうでした。演目のつなぎの度、繰り返しみのもんた堺正章らメインスタジオの人気タレントと掛け合いをしながら、縄跳びの回数をサバ読んだりするコントパートを担当し、最後、番組のエンディングに一回勝負でガチで40回に挑戦して見事成功します。当時もここぞで決める集中力はお見事でした。

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一方、今の娘。を牽引しているのは道重リーダー最後の日のアクシデントを想像を超える集中力で乗り越えた面々です。それを舞台裏で目の当たりにした12期も、'15公演のハードなセットリストに懸命に食らいついてきました。

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自分のため、と、みんなのため。

彼女たち全員のベクトルが一箇所に定まった時のモーニング娘。の豹変ぶり。この企画はそれを試す 抜き打ちテスト だったのかもしれない。

 

「Yes!・we!・can!」「Yes!・we!・can!」

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そしてサビ途中の「誰も彼もが」のところで引っ掛かって終了。同時に榎並アナが祝福の実況。

 

榎並アナ「そこまでぇーーー! サビまで到達しましたぁ~!!!」

※1コーラスすべては流れなかったけど、榎並アナの一言でOKとして決着。地味ながら好プレー。

 

途端にへたり込むメンバーたち。結果的に引っかかったのは小田だったけれど、いつ誰がつまずいてもおかしくないギリギリの状況でやり抜きました。

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現場のスタッフからも大きな拍手の音が聞こえてきて、ミッションコンプリートです。

 

榎並アナ見事な集中力!!

 

「Yes!・we!・can!」。自分たちは出来るのだと信じた彼女たち。その言葉通り、見事に課題をクリアしたのです。

 

総括

榎並アナ「いかがでしたか?この大縄跳びチャレンジ」

鈴木「もう、ホントに。みなさんに聴いていただきたいから、団結できたんじゃないかと思いますし、最後にみんなで汗と笑顔の想い出ができて、本当に良かったです!ありがとうございました!!」

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娘。「ありがとうございました~」

石田みんなで頑張った

生田みんなで頑張ったね

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鈴木「そうだね!いい想い出になりましたぁ」

榎並アナ「素晴らしかったですよ」

 

オンエア後のブログで、香音ちゃんは「私は最後に加わったので全然跳んでいません。 全然筋肉痛きてない。申し訳ない…←笑」と漏らしていました。

この時、もしかしたらカメラが回る前にそんな話をしていて、収録現場ではそういったニュアンスに聞こえたのかもしれません。

でも、一番疲れているに違いない2人が、みんなで跳んだことを強調し12人全員をねぎらったのです。素晴らしいハッピーエンドとなりました。

 

 

モーニング娘。が見せた一夜の泡沫

 

ここで、ちょっと巻き戻して、先ほど気になった場面について考えてみる。

 

「リーダー」鈴木香音

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リーダー???

確かに、サッカーなんかだと、引退試合でゲームキャプテンとして腕章をつけて出場することが通例なんですが、でも、あとから振り返って、「これって夢だったのかもしれない……」ってちょっと思いました。

この企画自体が、もしかしたら現実と似ているようでちょっと異なる、パラレルワールドの出来事であったのかもしれない。そんな気がしています。

 

夢って、見ている間はそれが夢だと気づかないじゃないですか。

同様に、鈴木香音リーダー率いるチームが一丸となって目標を達成する数分の映像は、深夜に見た夢の一つに過ぎないのだけど、見ている間はそういうものとして違和感無く見てしまう。

一夜限りの泡沫の夢。

そう言えば、あの日もそんなことを感じていました。

 

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 テロップには6:30PMという文字が浮かび、番組がはじまったお茶の間の時間と画面の中のうたかたの世界との時刻がシンクロするように編集されている。だが、自分がこのシーンに感じる時間は もう何もかもが終わり、そして誰もいなくなった 「兵どもの夢のあと」 である。

 高校教師の主題歌とともに 「モー娘。頑張れ!」 という濱口優理事長の声が響き、「兵ども」 であるモーニング娘。の歓声が木霊する中、画面には無人のグラウンドだけが映し出される。それはあたかも岡女。もモーニング娘。も実在するものではなく、モーニング娘。という何か強い観念 もしくはそれに対する温かい思いが、画面のこちら側にいる人間に ひとときの幻を見せてくれていたような、そんな錯覚に陥るのだ。

 

テキストサイト「武闘」『私立 岡村女子高等学校 体育祭のしおり(体育祭SP)』(Outroの項)より

 

シンクロした世界は真実のようであり虚構でもあり、だけど、確実にファンの心をグッとつかんだことは間違いありません。

あの日と同様、今日もまたモーニング娘。の団結していく様をまざまざと見せられ、わたしたちは勇気をもらい、また、それを体現するような楽曲に元気をもらうのです。

 

叶えられたファンの小さな期待

でも、その別世界がまるで当たり前のように見えたのは、多くのファンにとって、「いつか、鞘師が、鈴木が、リーダーになるまで応援したい」と思い描いた未来予想図の一つだったからではないでしょうか。

鈴木「色んな人に『泡沫サタデーナイト!』聴いてもらうために、」

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生田「聴いてもらう!」

鈴木「跳びましょう」

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鈴木がんばっていきまっ…

娘。全員「「 しょーい!!! 」」

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おそらく、編集でカットされた中で、フクちゃんか生田あたりが「今日は縄跳び師匠の香音ちゃんがリーダーね」みたいなことを言ったのだとは思うんですけれども。。

とはいえ、経緯がカットされたことで、まるで架空の世界を観るような妙にファンの幻想が加味された演出を生みました。

今のモーニング娘。のファンには、かつての最年少・新垣里沙の加入から卒業まで見届けた人もいれば、9期加入以降に注目するようになった人も様々ですが、それぞれに最年少の小学生への期待があったと思うんです。

※「ハローチャンネル」で愛ちゃんが語った話とは、himoさん( id:himo / @sankakusu )が一部書き起こしされています。→ 今っ更なんですけど - SYOZKS飛び地

彼女ならきっといいリーダーになるに違いない……。

叶わぬこととなった切なる願いは、わずか10分にも満たないあっという間の出来事だったけど、図らずも目の当たりにする機会に恵まれました。

何か物事を想像すると、頭の中にイメージが描かれます。あの日描いたイメージが、まるで頭の中を模写されたようにテレビ画面に突然現れると、何か既視感のようなものに感じられて、一瞬、夢かうつつか分からぬ状態になった。そんな状況に陥ったのだと思います。

ただ、オンエアの2日前、わたしが観たコンサートの挨拶で羽賀ちゃんがこんなこと言ってたんですよね。

羽賀筋肉痛だったんですが、ファンのみなさんのおかげでがんばれました。ありがとうございます。」※ニュアンス書き起こしです。

/2016.04.29 コンサートツアー春「EMOTION IN MOTION」盛岡市民文化ホールにて

ブログでも筋肉痛に触れてるメンバーがいました。映像を見る前は単に「収録大変だったんだねぇ」って笑ってたけど、今思えば、『千と千尋の神隠し』のラストシーンで、千尋が髪飾りだけ異世界から持ち帰ってきたように、メンバーの足に筋肉痛だけを残した、夢かうつつか曖昧なままお話が終わるファンタジックな場面を目撃してたのかもしれません。

 

 

あらためて、大縄跳びの目的

 

跳んでる間だけ『泡沫サタデーナイト!』が流れるという表向きの目標がありましたが、はじめに鈴木はこのように目的を説明していました。

鈴木「あのですね、モーニング娘。ってメンバー編成がどんどん変わっていきますし、まあ私も抜けてからも一致団結するために、一丸となって活躍するためには、大縄跳びじゃないかなって思ったんですよ。息を合わせるために!」

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フィクションをドキュメンタリーに変える娘。の熱量

冒頭でも触れましたが、みんなで縄跳びして団結って、結構お安いテーマだとは思うんですよ…(笑)。

「持ち込み企画」と言いつつ、おそらく用意されたものが多分にあって、そしてそれはベタでチープで、その感覚は今に始まった話でなく13年前でさえそうでした。

安倍「もし跳び切ったらどうするんですか?」

岡村先生「跳び切ったら?感動やねん

矢口「アハハハ」(から笑い)

ナレーションもちろん、本気にする生徒はいなかった

岡村先生「それは、感動やねん

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娘。「はぁ…」

矢口「じゃあ、一回でね(クリアしちゃえばいい)」

石川「そうだ」

安倍「よし感動の方向にぃ~」

飯田「声出していこうぜ~」

こんな風にナメた感じで縄跳びが始まります。

テンション低めなこの感じと同様、最初は軽い気持ちだったように見受けられます。そんな気持ちの表現が「靴を脱がずに跳ぼうとしていた11人」という、すっごくささやかなオマージュのように仕掛けられていました。

実際の意気込みがどれほどだったか確かめようもないことです。ただ、状況としては、これから多忙を極めるGW直前の収録で、深夜番組の小さな企画に過ぎません。

めちゃイケ』好きな鈴木・小田あたりは、テレビでモーニング娘。として大縄跳びだなんて岡女みたいでいい想い出になるかもね……その程度の思い出作りだったかもしれない。

だけれども、全国の負けず嫌いが寄せ集まった彼女たちは、結果的にやっぱり過去と同様、本気のスイッチが入ることになるんですよね。

ひとたびスイッチが入った彼女たちはコントやゲームをドキュメンタリーに変えてしまう独特の熱量を持っています。そういうものを目撃すると、すごく「らしさ」を感じてニヤリとさせられます。

『うたばん』の挑戦企画も、寝起きで唄う『LOVEマシーン』も、ごほうびの焼きそばが羨ましくて泣き出す辻も、イス取りゲームで泣き出す工藤も、いずれも、バラエティの中に急に真実が差し込まれる瞬間。

ASAYANに登場した時、イチ企画を大きなムーブメントに変えた頃から変わらない、モーニング娘。らしさが今も変わらず続いているのだということを確認させられるのです。

 

成し遂げたこと

最後に生田と石田はこう括っていました。

「みんなで頑張った」

全員で達成したということ。

過去の大縄跳びも、振り返ると、いま団結できているか確認したいタイミングに重なったイベントでした。

かくし芸は、驚きの発表がなされた「ハロマゲドン」からわずか半年後、後藤が卒業し、保田もまもなく卒業という時期でした。岡女体育祭は、大エース安倍の卒業が発表され、さくら組おとめ組の活動が始まってこの先どうなるか見えない頃で、『シンデレラ』告知は藤本が脱退して高橋体制でリスタートに励んでいた時期です。

そして今、つんく♂Pが総合プロデュースの立場から外れ、世間的に見れば「エース」と「バラエティ担当」が立て続けに抜ける *3 。13期が入ってきた頃、どんな姿になっているか、ファンの多くも想像を付けづらい状況だったりする。

そういった時、何かを全員で成し遂げて、彼女たちの根っこの部分は大丈夫なのだと安心させる材料が、実は見えない支えになったりします。 

映像の影響度合いは、例えば田中卒業時の『シャボン玉』や、道重卒業時のメドレーや、寝起きコンサートどっきりのような強いインパクトを残すものではなかったかもしれない。

でも、少なくとも本人たちの一つの成功体験として記憶に残ったらそれは大きなもので、鈴木リーダーの言う、

「私も抜けてからも一致団結するために」

という目的に正に合致する成果だと思います。

 

ベタな企画に本人たちがどんな心持ちで臨んだか知る由もない。

けれど、映像を見る限り、力を尽くして躍動するモーニング娘。はいつわりない素の姿で、一仕事終えた後の光景は非常に清々しいものでした。

 

 

 

エース鞘師の卒業に際し、リーダー譜久村は「穴を埋めるというのではなく、新しい形を見せる」と豊富を語っていました。

個人的な所感ですが、この春ツアーを観て、フォーメーションダンスで魅せる格好良さから、ひとりひとりの表情や個性やエンタメ性を強めた楽しさへコンサートの性格をシフトチェンジしていこうという意思が感じられました。

その鍵となる『泡沫サタデーナイト!』が入って、いま非常に良い流れだと思うんですよね。

www.youtube.com

そこで生田と石田の【みんなで頑張った】という言葉が効いてきます。

『泡沫』の全員で唄いつなぐBメロや個々が表情豊かなMV映像は、ひとりひとりのキャラクターが色濃くそして魅力的に映ります。

この楽曲の特長は「楽しさ」ですが、もう一つ挙げるなら「ひとりひとりが見えること」でしょう。いよいよライブでも披露されましたが、期待通り、一番のヤマ場として機能しています。

※ライブでの様子は是非「ハロ!ステ」で。
https://www.youtube.com/watch?v=sObdiFqErc4&feature=youtu.be&t=44s

 

コンセプトの強いトリプルA面3曲がコンサートに出揃った。小さな企画だけどみんなで一つのことを頑張った。楽しい雰囲気のMVが幅広くウケて「今のモー娘。楽しそう」と言われている

急に '16 の全容が見えてきた気がします。

この状況、昨年の'15の『青春小僧が泣いている』リリースの頃のように、'16のベールがとられて今の彼女たちがようやく見えたような、そんな霧が晴れてスッキリした気持ち。

今の「楽しそうなモー娘。」は、夢でもなんでもなく、譜久村リーダーのもとでセットアップされる二度目の新生モーニング娘。です。

残りわずかな12人体制のラストスパート。これが次へのスタートダッシュにもつながっていく。いよいよ準備が整いました。

 

あとは突き進むのみです。

 

 

 ◆ ◆ ◆

冒頭のタイトルコールから、実はリーダー・鈴木香音のコントが始まってたのかも。

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でも、この良い雰囲気はまぎれもない現実です。

 

 

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