仔犬のワルツ
土日の録画をちまちま見ています。
野島ドラマが全盛の頃、次々に展開が変わっていくことから「ジェットコースタードラマ」と称されたドラマが流行っていました。吉田栄作・田中美奈子・山口智子が出てた『もう誰も愛さない』が有名ですね。短くて衝撃的なシーンの連続で、愛欲や金のためにドロドロと頻繁に交渉がなされ、一瞬見逃すと誰と誰が手を組んでいるか各人の相関関係がごっちゃごちゃになる話でした。
いま、仔犬のワルツもそんな感じ。伏線となる台詞は沢山出てくるし、人間関係は複雑になるし、毎週見ていてももはや把握しきれなくなってます。設定的におかしなところやツッコミどころ*1を全部スルーして見ようとすると、そこに残るのは深い陰影のついた純文学作品のような独特の世界観で、そこだけを抽出できるようになればとても面白いと思うんですけどね。
問題なのは、そこまでのめり込める段階に至る前に、ちゃんちゃらおかしくてリタイア(見るのをやめてしまう)してしまったり、日テレ50周年記念作品と大々的に銘打っているところに抵抗をおぼえてしまうあたり。そもそも、視聴者がそこまでドラマに歩み寄ってやらなきゃいけないってのは間違っているし。
ドラマ全般のファンの多くは、リタイアするか毎週のツッコミどころをあげるかのどちらかに分かれているようです。